2013-01-01から1年間の記事一覧

幕末維新史雑考

大河ドラマ「八重の桜」で幕末維新史が注目を浴びている。ここでは筆者が幕末維新史を勉強しながら気になっていることを取りあげてみる。幕末の志士の代表格といえば坂本龍馬という名前を頭に浮かべる方が多いだろう。しかし龍馬の事績を史料で分析をするこ…

「八重の桜」を愛でる つれづれなるままに 第11話 感想

「八重の桜」第十一話。「守護職を討て!」。お話の時期は佐久間象山が殺害され、さらには「禁門の変」の直前期となる元治元(一八六四)年七月。八重二十歳。元治元(一八六四)年七月十一日、佐久間象山は以前より親交のあった山階宮晃親王(やましなのみや…

「八重の桜」を愛でる つれづれなるままに 第10話 感想

「八重の桜」第十話。「池田屋事件」。お話の時期は(テロップでは元治元年四月となっていましたが)佐久間象山が上洛を果たした元治元(一八六四)年三月頃から新島七五三太が函館からアメリカへと「密航」した元治元年七月頃でしょうか。八重二十歳。元治…

「八重の桜」を愛でる つれづれなるままに 第9話 感想

「八重の桜」第九話。「八月の動乱」。お話の時期は「文久政変」―八月十八日の政変―が計画、実行された文久三(一八六三)年八月から翌元治元(一八六四)年の三月頃まででしょうか。八重十九歳〜二十歳。文久三年八月以前の朝廷は三条実美などの「即今破約…

「八重の桜」を愛でる つれづれなるままに 第8話 感想

「八重の桜」第八話。「ままならぬ思い」。お話の時期は第十四代将軍・徳川家茂が初めて上洛し、御所に参内した文久三(一八六三)年三月から会津松平家が「馬揃」を天覧に供した文久三(一八六三)年七月頃でしょうか。八重十九歳。文久三年三月四日、徳川…

「八重の桜」を愛でる つれづれなるままに 第7話 感想

「八重の桜」第七話。「将軍の首」。お話の時期は越後浪人・本間精一郎が殺害された文久二(一八六二)年閏八月二十日頃からいわゆる「足利三代木像梟首事件」が起き、会津松平家が「言路洞開」から浪士の捕縛へと方針転換を行う翌文久三(一八六三)年二月…

「八重の桜」を愛でる つれづれなるままに 第6話 感想

「八重の桜」第六話。「会津の決意」。お話の時期は嘉永七(一八六〇)年三月の「桜田門外の変」から松平容保が京都守護職を拝命する文久二(一八六二)年閏八月まで。八重一六歳〜一八歳。「桜田門外の変」での井伊直弼の横死後、容保は、水戸徳川家討伐の…

「八重の桜」を愛でる つれづれなるままに 第5話 感想

「八重の桜」第五話。「松陰の遺言」。お話の時期は吉田松陰が江戸で取り調べを受けている安政六(一八五九)年七月頃から「桜田門外の変」が起きた翌年の万延元(一八六〇)年三月まで。八重十五歳〜十六歳。吉田松陰が公儀(幕府)の評定所に最初の呼び出…

「八重の桜」を愛でる つれづれなるままに 第4話 感想

「八重の桜」第四話。「妖霊星」。お話の時期は(時間軸がずれていますが、前回よりさかのぼって)山本覚馬の「禁足処分」が解かれた安政五(一八五八)年二月頃から「安政の大獄」開始直後の安政六年五月頃までのようです。八重十四歳〜十五歳。劇中、西郷…

「八重の桜」を愛でる つれづれなるままに 第3話 感想

「八重の桜」第三話。「蹴散らして前へ」。お話の時期は(ドラマのテロップでは安政四<一八五七>年春となっていましたが、)おそらく会津に蘭学所が設置された安政六(一八五九)年頃から覚馬が禁足処分を受けた万延元(一八六〇)年頃まで、が良いのでは…

「八重の桜」を愛でる つれづれなるままに 第2話 感想

「八重の桜」第二話。「やむにやまれぬ心」。お話の時期は嘉永七(一八五四)年三月に「日米和親条約」が締結されてから安政三(一八五六)年に山本覚馬が会津に帰郷するまで。八重十歳〜十二歳頃。八重は夜中、密かにゲベール銃の練習をしている所を父・権…

「八重の桜」を愛でる つれづれなるままに 第1話 感想

「八重の桜」第一話。「ならぬことはならぬ」。お話の時期は嘉永四(一八五一)年二月に松平容保が初めて会津に赴いてから嘉永七(一八五四)年、ペリーが再び来航するまで。いよいよ「八重の桜」が始まりました。この物語の主人公である山本(新島)八重は…